中国に行く前にAlipayを用意する|カード登録・NFC・支払い
Alipayの外国人向け設定を解説。カード登録、本人確認、NFCタップ決済、上海地下鉄・DiDi連携まで。中国口座なしで現地のように支払う。
上海に着いた初日、財布とVisaだけ持って店に入ったら「スマホで払って」と言われた経験がある方も多いはずです。中国ではWeChat PayとAlipay(支付宝)が支払いの中心で、屋台からホテルまで「スマホ出して」が当たり前です。アリババ系のAlipayは、外国人でも中国の銀行口座がなくても、パスポート認証と海外カードの登録で使えるようになりました。2024年3月の限度額引き上げと、外国カード対応のNFCタップ(Alipay Tap)の登場で、観光客にもかなり使いやすくなっています。このガイドでは、私が実際に設定して使ってみた手順と、失敗したときの対処をまとめます。最新の公式情報はアプリやAnt Groupの案内を参照してください。最終更新:2026年3月。
Alipayとは・旅行者になぜ便利か
Alipayはアリババ系のモバイル決済サービスで、WeChat Payと並んで中国の店舗決済の大半をカバーしています。英語など多言語対応で、外国人はパスポートと対応カードを登録すれば利用可能です。WeChat Payは外国カードではNFC非対応ですが、Alipayは外国カードでもNFCタップ決済(Alipay Tap)が使え、改札や店頭で「かざすだけ」で済む場面が増えました。運営はAnt Groupで、Visa、Mastercard、JCB、Discover、Diners、銀聯などのカードを紐づけられます。銀聯を登録すると、200元超の取引でも3%の追加手数料がかからないケースが多いので、銀聯カードのメリットもあわせて検討する価値があります。1回あたりの限度額は約5,000ドル、WeChat Payの約6,500元より高く、ホテルやまとめ買いにも向いています。バックアップ決済としてWeChat Payや現金も用意しておくと安心です。
設定の流れと所要時間
全体で5〜10分程度で終わることもありますが、本人確認だけ審査に数時間〜1〜2日かかることがあるので、出発の数日前に済ませておくのがおすすめです。まずApp StoreまたはGoogle Playで「Alipay」を検索し、Ant Group公式のアプリをインストールします。起動してSign Upをタップし、国番号付きの電話番号を入力してSMS認証、パスワード設定でアカウント作成。SMSが届かない場合は、キャリアの国際SMS設定や迷惑フィルターを確認し、国番号が正しいかも見直してください。私も一度SMSフィルターをオフにしてからコードが届きました。
次に本人確認です。Me → Settings → Account & Security → Identity Verification でForeignerを選び、パスポートの顔写真ページをはっきり写した写真(反射なし、ページ全体)をアップロードし、セルフィーを完了します。審査は1〜3分で通ることもあれば、翌日になることもあります。本人確認が通ったらMe → Bank Cards → Addでカード番号・有効期限・CVVを入力し、銀行から送られるワンタイムコードを入力。カード名義はパスポートと完全一致が必要で、ここが合っていないとよく拒否されます。海外・オンライン決済がブロックされていないか、カード会社にも確認しておくとよいです。最後に6桁の決済用PIN(または生体認証)を設定すれば設定は完了です。
使えるカードと手数料
Visa、Mastercard、JCB、Discover、Diners、銀聯(2024年後半から外国人向け対応)が利用できます。発行元や地域によっては登録できないカードもあるため、1枚ダメでも別のカードを試す価値があります。デジタルバンク(Revolut、Wise、N26など)やAmex、メジャーなVisa/Mastercardは通りやすい傾向です。200元未満の取引は手数料なし、200元超は3%ですが、銀聯カードではこの3%がかからない場合が多く、銀聯の活用はコスト面で有利です。2024年3月以降、1回あたり約5,000ドル、月間・年間の上限も引き上げられており、以前より使いやすくなっています。
支払いの仕方(QR・バーコード・NFC)
小さい店や屋台では、Alipayを開いてScanで店のQRを読み取り、金額を確認してPINまたは生体認証で支払い、完了画面を店員に見せます。スーパーやチェーン店ではPayで自分のバーコード/QRを表示し、レジにスキャンしてもらう形が一般的です。Alipay Tap(NFC)対応店では、画面を出した状態でスマホを端末にタップするだけで決済画面が出るので、対応している店ではいちばん速く感じました。
地下鉄とDiDi
上海地下鉄は全線・全駅で外国カードのタップ決済に対応しており、Visa、Mastercard、銀聯、Discoverを改札にタップするだけで乗車できます。Alipayを使う場合は、アプリ内の交通系ミニプログラムで上海地下鉄QRを有効化して改札でスキャンする方法や、Metro DaduhuiアプリにMastercardを連携してQRで乗る方法もあります。タクシーはDiDiが便利で、Alipay内のDiDiミニプログラムから目的地を入力して配車し、料金はAlipayのカードで自動精算されます。
言語設定とトラブル時
英語表示にするにはMe → Settings → General → Language → English → Save。アプリは多言語対応です。本人確認で拒否される場合は、写真の明るさ・反射・ページ全体が写っているか・セルフィーがパスポートと一致しているかを確認して再提出。カード登録が拒否される場合は、海外・中国向けオンライン決済の有効化、名義の完全一致、Me → Settings → RegionをInternationalにすることも確認してください。WeChat Payでは通るがAlipayでは通らないカードもあるので、その場合はWeChat Payを併用し、バックアップ決済も用意しておくとよいです。
税金還付とサポート
北京・上海・深圳・広州などでは、条件を満たせば即時税金還付をAlipayで受けられます。店舗で還付用の書類をもらい、空港の税関でスタンプをもらったうえで、AlipayのTax Refundから還付を受け取る流れです。問い合わせは国際ホットライン +86-571-26886000、中国国内からは95188(英語対応あり)、アプリ内はMe → Help Centerから。
よくある質問
中国の銀行口座がなくてもAlipayは使えますか?
はい。外国人は中国の電話番号がなくても、パスポートによる本人確認と対応する国際カード(Visa、Mastercard、JCB、Discover、Diners、銀聯)の登録で利用できます。中国の銀行口座は不要です。
WeChat Payでは使えるのにAlipayではカードが通らないのはなぜですか?
両アプリは決済ネットワークや提携が異なるため、発行元によっては片方だけ通ることがあります。Alipayで拒否されたら別のカードを試すか、その店ではWeChat Payを使い、両方に使えるカードを1枚ずつ登録しておくのがおすすめです。
3%手数料は毎回かかりますか?
いいえ。200元未満の取引は無料で、200元を超える部分に3%がかかります。銀聯カードを登録している場合は、多くの取引でこの3%がかからない場合があります。
上海地下鉄でAlipayは使えますか?
はい。Alipay内の上海地下鉄QRで乗車できます。また、改札でVisa・Mastercard・銀聯・Discoverのカードを直接タップする方法も全線で利用でき、Alipayを開かなくても乗車できます。
まとめ
Alipayは、本人確認と対応カードの登録を済ませておけば、上海をはじめ中国の都市でほぼ現地同様に支払える手段です。2024年の限度額引き上げとNFCタップ対応で、地下鉄や店頭での利便性が上がっています。出発前に本人確認を終え、国際決済が有効なカードを1本は登録し、WeChat Payやバックアップ決済も用意しておけば、Alipayをメインに上海での支払いをカバーしやすくなります。
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